かけだし外資コンサルタントの日記

かけだしのコンサルが偉くなるまでの(まずはシニアマネージャ)日々の教訓等をブログに残します

接待してきた。コンサルとは


接待をしてきた。昔やってたような接待とは違い、羽振りの良さは半端じゃない。でも接待というかいい店で酒をたらふく飲んできただけだけどな。コンサル会社の底力をみたな。

 
自分もそうだったがコンサル会社に対するカネのイメージはみなさんのご想像通りの世界だと思う。ただ、戦略コンサルじゃないからぶっとんでいいというわけでもないけどな。
 
ただ言えることは前職の会社と金銭感覚は間違いなく異なってるということだ。割といい方、いや周りを見る限りかなりいい方だったと思うが、違うものを感じる。
 
思いかえせば前職も激務すぎたということもあって、交通費に関してだけは完全にバブルだった。至近距離の移動だろうが、終電なくしてのタクだろうがやりたい放題だった。なぜなら、なんだ俺にそんなことで文句垂れるのか?え?って言えるほど馬車馬のように鞭打たれてたからだ。お前らそんなことで俺様に意見して、ただで済むと思ってんのか?いいんだよ別に、頭が痛いから会社に行けませんとか、会社に行こうとすると熱が出ちゃうんですとかいいだしてもみたいな状況。
ただ、終盤では監査が厳しくなってお前勤怠上早く帰ってるのになんでタクで帰ってんだよみたいなことがバレ始め、規制が厳しくなって勤怠とセットでチェックされるようになってしまった。まあ当然のことではあるけど、そういう自由が奪われ始めたことも転職のきっかけとなっていったような気がする。
 
世の中どんどんいろんな面で監査というようなところが厳しくなっていってる。システムなんてまさにその標的のいい例だ。昔は金融系のクライアントでも好き勝手unixコマンド投入しまくってたようなクライアントが、こんなご時世になったおかげで、ls(フォルダにあるファイル一覧を表示するだけのコマンド)一個打つだけでも命がけとなるような厳しい監視下に置かれてしまうようになった。
 
今となっては、どうでもいい場面で参照系のコマンド打っただけでボコボコに上司に説教されたことはいい思い出だ。お前バカだろとか思いながら、でもそういう時はひたあやまってたな。
 
だからシステム監査あついとおもって勉強してた。最初はシステム監査やろうと思って転職活動してた。でも転職エージェントにいや、監査なんて窓際職業だからとか色々言われたり、未経験者は新入社員と同レベルの年俸しか勝ち取れないとか、応募するって言ってもコンサル会社しかエントリしてくれてなかったぽかったりとか色々負の要素がありすぎて、結局コンサルになってしまった。でもその時の勉強は無駄になってないな。今のキャリアでも多少はくがついてると思う。
 
でも今思い返せば監査やりたいっていってた時の俺は完全に心が病んでたと思う。前向きな仕事はやりたくないと思ってた。前線でシステムやってるやつらの首締めてやろうとか、そんなひどいシステムプロジェクトの運営とか、その後の手当てとかぜったいやりたくないとかそんなことばっか考えてたな。今でもそのコアな気持ちは変わらないけどな。
 
PMOみたいな形にするところの援助みたいな仕事ならあまり変わらないかもしれないけど、IT戦略立案するとかM&Aに向けてデューデリやるとかものがなくて案考えるとか評価するとか論理的な支援を行う仕事って、いいものが作れなくて次の仕事につなげられなかったとかいう失敗はあっても、極論言えばあとでボコボコのひどいめにあうことはない。
ひどい設計ミスでシステムがまともに動かなかったり、期日に納品できなかったりした場合に賠償求められたり、障害時に一週間寝ないでシステム復旧させなきゃいけないとか、なんでその障害おこしたのか、次におこさないようにするためにはどうしたらいいか分析しなくてはいけなくて、なぜなぜ分析を死ぬほどさせられたりとか、そういうのがない。
例えばあるプログラムの分岐点で本当はyesだったらファイルを消すとなってなければいけないものがnoだったらファイル消すとなってて大惨事を起こしてしまった。それはなぜか?
そんなの簡単だよそれを作ったプログラマの不注意でした。では済まされない。仮に第一の原因が不注意だったとしても、つぎのなぜはなぜ不注意してしまったのか?、いや、やるきがなかったとか忙しかったなんて理由は書けない。
それなりの理由を考えて深堀していくわけだ。あきらかな明確な理由があってもクライアントに報告できなかったりする。嘘をそれらしくするため死ぬほど考えましたみたいなことをしなきゃいけないから本当にきがふれてしまいそうになるほど、いろいろ考えなきゃいけない。
そういう点ではそれを絶対にやりたくないから、上流工程での本腰のいれっぷりは半端じゃない。句読点一文字の欠如だって見逃さないつもりで要件定義したり、設計したりするわけだ。だから本来の意図とは違うとこで絶大な効果がでてるものではあると思う。
 
そういう点だけでみるとコンサルという職種はある意味気楽なものではあるけど、プロジェクト中に求められるレベルがそんなシステム作ってればいいって仕事とはわけが違うのはひしひし感じる。そりゃそうだ、物を売ってるんじゃない、考えとかサービスを売ってるんだから。
簡単に思いつくようなことを言ってるようじゃ、大学生の塾講師と変わらない。
本物のカリスマ予備校教師にならなきゃいけないわけだ。
 
ということで、どんな仕事でも苦労は絶えないということだ。人間て辛いな。マンション貸し出してるだけで勝手に金が入ってきて毎日子供と好きなだけ遊んで、好きなことやっていける人生送りたい。
コンサルの仕事をみるならまずこれかな。